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島津グループ(先端学際基幹研究部)の受賞のお知らせ
2014.12.03
「(社)溶接学会 マイクロ接合優秀研究賞」を受賞
受賞日/2014年7月4日
題目:「原子拡散接合法によるウエハの室温接合技術の現状と課題」
受賞者名: 島津武仁,魚本 幸,今 一恵(先端学際基幹研究部,情報・システム領域)
受賞日: 平成26年7月4日
先端学際基幹研究部の島津武仁教授の研究グループは、一般社団法人溶接学会 マイクロ接合優秀研究賞を受賞いたしました。本賞は,(社)溶接学会マイクロ接合研究会およびその主催シンポジウムにおいて発表された研究の中から優れた研究を選考・表彰されるものであり,平成25年度は本件を含む2件が表彰されました.
【受賞理由】 原子拡散接合法は,接合する2つのウエハ表面にスパッタ法等で微結晶金属薄膜を形成し,引き続き同一真空中で薄膜を相互に接触させることでウエハを室温で接合する方法であり,電子部品や光学部品の新しい接合技術として期待されている.接合した金属薄膜の構造は薄膜の原子拡散係数と結晶構造に密接な関係があること,また金属薄膜の大きな表面エネルギーと微結晶粒界等における大きな原子拡散性能により室温で接触界面に原子再配列が生じウエハが接合されると考えられること,更に,本方法ではウエハの材質によらず接合できること,片側約1原子層相当の薄い薄膜を用いても接合できること,酸化物を形成しないAu薄膜等を用いた場合は薄膜を大気に取り出してから接合できることなどを明らかにするなど,学術的価値は極めて高い.さらに,本手法は実用化・量産化も開始されつつあり,今後の発展が大きく期待されることから,マイクロ接合研究賞に値する.