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當真賢二助教(新領域創成研究部)の論文発表のお知らせ
2015.06.25
「Astrophysical Journal」に論文掲載
新領域創成研究部の當真賢二助教は、(科学技術人材育成のコンソーシアムの構築事業で雇用の)木村成生研究員、米ペンシルバニア州立大学の村瀬孔大助教と共同で、高エネルギー宇宙ニュートリノの起源を説明する新理論を提唱しました。
ニュートリノは素粒子の一種であり、東大の小柴昌俊特別栄誉教授が宇宙からの検出に成功してノーベル賞を受賞したことでよく知られています。近年、そのニュートリノより1000万倍程度もエネルギーの高いニュートリノが宇宙から降り注いでいることが、南極に作られた大型検出器で明らかになりました。この起源について今回、宇宙に一般的に存在する銀河の中心にある巨大ブラックホールの周辺で作られるという新理論を構築しました。この理論は、ニュートリノ観測でブラックホール周辺の物理状態や宇宙全体の銀河進化の歴史を探るという新しい研究の可能性も示しています。
この成果は米天文学会誌にAstrophysical Journal, vol. 806, p.159 (2015)として掲載されました。
掲載論文:
Shigeo S. Kimura, Kohta Murase and Kenji Toma 2015 ApJ 806 159 doi:10.1088/0004-637X/806/2/159