東北大学
学際科学フロンティア研究所

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齋藤望助教(新領域創成研究部)の論文発表のお知らせ

2015.06.11

齋藤 望 助教(新領域創成研究部)

「Journal of the American Chemical Society」に論文掲載


新領域創成研究部の齋藤望助教、本学薬学研究科の山口雅彦教授らの研究グループは、本学多元物質科学研究所の蟹江澄志准教授、松原正樹博士(現・仙台高等専門学校助教)、村松淳司教授と共同で、エチニルヘリセンオリゴマー環状二量体の合成とヘテロ二重ラセン形成、自己組織化による繊維状集合体とリオトロピック液晶形成、および熱刺激によるランダム配向バンドル(繊維束)との可逆的なモルフォロジー変化について報告しました。
生体内では球状タンパクであるアクチンが自己組織化によって繊維状集合体を形成し、これが液晶・網目・バンドルなどの規則的な高次構造間で可逆的なモルフォロジー変化を起こすことで、細胞分裂や運動などの機能に関与しています。本報告では、合成二重ラセン分子が生体システム類似の現象を示した興味深い結果について述べています。物理的刺激によって液晶を含む規則的状態間での可逆的変化を行った点で前例がない結果であり、刺激応答性物質としての発展も期待できます。
この成果は、米国植物生理学会誌『Journal of the American Chemical Society(2015年)』に掲載されました。

掲載論文:
Saito N, Kanie K, Matsubara M, Muramatsu A, Yamaguchi M. (2015) "Dynamic and Reversible Polymorphism of Self-Assembled Lyotropic Liquid Crystalline Systems Derived from Cyclic Bis(ethynylhelicene) Oligomers" Journal of the American Chemical Society (Impact factor = 11.444) 137: 6594-6601, DOI: 10.1021/jacs.5b02003

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