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田んぼにひそむ微生物を使った発電の展示 -阿部博弥准教授らによるアート展示-
2025年10月24日(金)~11月24日(月・祝)
2025.10.23
2025年10月24日(金)から11月24日(月・祝)の期間、宮城県仙台市太白区秋保町にて秋保ナイトミュージアム(主催:天守閣自然公園)が開催されます。
東北大学 学際科学フロンティア研究所・AZUL Energy株式会社の阿部博弥准教授(デバイス・テクノロジー領域)は、東北大学大学院 農学研究科 多田千佳准教授らとともに微生物燃料電池(MFC)を利用したアート展示を行います。
微生物燃料電池(MFC)は、土壌中の微生物が有機物を分解する際に放出する電子を、埋めた電極(アノード)で受け取り、外部回路を通して空気側の電極(カソード)へ流すことで電気を取り出す発電技術です。
外部から燃料を足さなくても、田んぼの土や水にふくまれる有機物がエネルギー源となり、微生物が代謝を行うことで電力が得られます。発電量は小さいものの連続運転が可能で、電池自体が土と共生する“生きた”発電として環境負荷が低いのが特長です。
微生物燃料電池(MFC)には、阿部准教授がAZUL Energy株式会社と共同開発した生物模倣触媒*1や、横浜国立大学 工学研究院システム 田村和輝助教と設計した微小電力を蓄えるICチップが使われています。
*1 生物模倣触媒: ヘモグロビンが有する空気中の酸素を効率よく結合する分子構造から着想を得て設計した分子触媒。空気極の電極と組み合わせることで、空気中の酸素から効率よくエネルギーを取り出すことが可能です。

2023年度の様子

設置予定の田んぼおよび秋保温泉天守閣自然公園 (2025年9月上旬)
秋保ナイトミュージアムパンフレット
