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野田 博文 助教(新領域創成研究部)
2016.07.11
野田 博文 助教(新領域創成研究部)
英国科学誌「ネイチャー」に論文掲載
掲載日/2016年7月7日
新領域創成研究部の野田博文助教の所属する研究グループでは、X線天文衛星 ASTRO-H「ひとみ」の観測装置立ち上げ段階において、搭載された軟X線分光検出器(Soft X-ray Spectrometer; SXS)によって、ペルセウス座銀河団からのX線信号を合計23万秒間観測することに成功しました。
SXSは軌道上で、これまでの観測装置より20倍以上高いエネルギー分解能を達成し、銀河団の中に存在する5000万℃以上の高温ガスの運動をはじめて精密に測定しました。その結果、銀河団の中心部では、巨大ブラックホールから吹き出す高速のプラズマ噴出流が高温ガスにぶつかって影響を及ぼすにもかかわらず、その結果作り出される高温ガスの乱れた運動が意外なほど小さいことが明らかになりました。