東北大学
学際科学フロンティア研究所

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中嶋悠一朗助教『The Journal of Biochemistry』に論文掲載

10月1日『The Journal of Biochemistry』に論文掲載

2018.10.18

細胞の分裂方向は組織の形態形成や細胞運命の決定に重要なプロセスの一つです。ヒトを含めた動物の臓器の表面は上皮組織で覆われており、上皮組織における細胞の分裂方向は上皮と平行であることを特徴としています。
一方、分裂方向の異常は上皮の形成不全や脱落を通して、組織の破綻につながることが提唱されてきました。近年の報告から、上皮における分裂細胞は組織を頑強に維持するために細胞分裂方向の維持に加えて、恒常性を維持するためのバックアップの仕組みをもっていることが示唆されています。また、上皮と垂直な方向へと細胞分裂方向がシフトすることが細胞運命の変化につながることが示唆されています。
 
今回、新領域創成研究部の中嶋助教は、上皮と平行に細胞が分裂する際に分裂方向を決定する分子メカニズム(分裂期スピンドル方向の制御メカニズム)と、細胞分裂方向が上皮の恒常性維持や病態に与える影響について考察した総説論文を発表しました。

本成果は学術雑誌『The Journal of Biochemistry』に2018年10月1日付で掲載されました(本論文はフリーでダウンロード可能です)。

掲載論文:Yu-ichiro Nakajima  “Mitotic spindle orientation in epithelial homeostasis and plasticity”, The Jouranl of Biochemistry 2018 Oct 1;164(4):277-284.
doi: 10.1093/jb/mvy064.
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