東北大学
学際科学フロンティア研究所

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レム睡眠とノンレム睡眠では脳内の情報伝達の方向が逆転 〜記憶の固定などへの役割が異なる可能性を示唆〜

2020年1月14日『eLife』誌に論文掲載、およびプレスリリース

2020.02.04

人生の3分の1もの時間を過ごす睡眠は、生存に必須の本能行動のひとつです。哺乳類の睡眠ステージは、レム(急速眼球運動)睡眠とノンレム睡眠からなり、それぞれ全く異なる脳活動を呈しています。東北大学大学院生命科学研究科(兼東北大学学際科学フロンティア研究所)の常松友美助教は、英国ストラスクライド大学の坂田秀三上級講師らと共に、レム睡眠とノンレム睡眠で、マウス脳内の海馬-脳幹間神経活動パターンが逆転することを明らかにしました。これは、睡眠状態によって、情報伝達の方向が逆転し得ること、さらには生理的役割が異なっていることを示唆しています。本研究結果は、eLife誌(電子版)に1月14日に掲載され、1月24日に本学よりプレスリリースされました。本研究は、日本学術振興会、文部科学省研究費補助金、科学技術振興機構、上原記念生命科学財団助成金、およびリーヴァーヒューム・トラスト助成金の支援を受けて行われました。
 
論文情報:
Tomomi Tsunematsu, Amisha A Patel, Arno Onken, Shuzo Sakata , “State-dependent brainstem ensemble dynamics and their interactions with hippocampus across sleep state”, eLife, 9: e52244
DOI: 10.7554/eLife.52244
https://elifesciences.org/articles/52244
 
 
 
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