東北大学
学際科学フロンティア研究所

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工藤 雄大 助教『Journal of Natural Products』誌に論文掲載およびEditor's Choiceに選出

『Journal of Natural Products』誌に論文掲載およびEditor's Choiceに選出

2020.09.11

最も有名な自然毒の一つである神経毒テトロドトキシンは、海洋のフグや巻貝、陸棲の両生類であるイモリやカエルに含まれ、世界中に分布します。他に類を見ない複雑な化学構造と強力な毒性から長年研究が盛んに行われているものの、複雑な構造が自然界でどのように構築されるか(生合成)は未だ大きな謎となっています。
 
今回、新領域創成研究部の工藤雄大助教、東北大学大学院 農学研究科の山下まり教授らはユタ州立大学生物学科のCharles T. Hanifin准教授との国際共同研究にて、日本産・アメリカ産の有毒のイモリから、テトロドトキシンの新たな類縁体および環状グアニジノ化合物を複数発見しました。得られた新規成分の化学構造を解析し、その情報をもとに陸上における生合成経路を推察しました。これらの研究成果は、陸上生物におけるテトロドトキシンの生合成経路解明への手がかりと成り得ます。
 
本成果についてまとめた論文(Article)をアメリカ化学会誌(ACS)「Journal of Natural Products」誌にて発表し、2020年9月8日付でオンライン版が掲載されました。本論文はACS Editors' Choiceとして選定されており、オープンアクセスとなっております。
 
 
 論文情報:
Yuta Kudo, Charles T. Hanifin, Yuichi Kotaki, and Mari Yotsu-Yamashita* (*corresponding author),
 "Structures of N-Hydroxy-Type Tetrodotoxin Analogues and Bicyclic Guanidinium Compounds Found in Toxic Newts",
Journal of Natural Products,
DOI: 10.1021/acs.jnatprod.0c00623
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