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高性能マグネシウム蓄電池の正極開発に道 安全・安価・高エネルギー密度の次世代蓄電池の実現に向け大きく前進
2021.01.27
安価で豊富な元素を用いた高エネルギー密度の次世代蓄電池として、マグネシウム(Mg)蓄電池が有力視されています。Mg蓄電池は、従来のリチウム(Li)イオン電池で使用されているグラファイトの約6倍の理論容量を持つMg金属を負極に用いることができます。しかし、2価のMgイオンを可逆的に挿入・脱離(それぞれ放電・充電に対応)できる高性能な正極材料の開発が難しく、Mg蓄電池の高性能化実現に向けた大きな壁となっていました。
新領域創成研究部の下川航平助教(兼金属材料研究所)および金属材料研究所の市坪哲教授をはじめとする研究グループは、同研究所の我妻和明教授、名古屋工業大学フロンティア研究院の中山将伸教授、東京都立大学の金村聖志教授らの研究グループと共同で、次世代蓄電池の有力候補であるMg蓄電池の高性能化を実現する新規正極材料の開発指針を見出すことに成功しました。
本成果は、2021年1月18日にAdvanced Materialsにオンライン掲載され、1月19日に本学よりプレスリリースされました。
論文情報:
Kohei Shimokawa, Taruto Atsumi, Norihiko L. Okamoto, Tomoya Kawaguchi, Susumu Imashuku, Kazuaki Wagatsuma, Masanobu Nakayama, Kiyoshi Kanamura, and Tetsu Ichitsubo,
"Structure Design of Long-Life Spinel-Oxide Cathode Materials for Magnesium Rechargeable Batteries",
Advanced Materials
DOI: 10.1002/adma.202007539
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.202007539
Kohei Shimokawa, Taruto Atsumi, Norihiko L. Okamoto, Tomoya Kawaguchi, Susumu Imashuku, Kazuaki Wagatsuma, Masanobu Nakayama, Kiyoshi Kanamura, and Tetsu Ichitsubo,
"Structure Design of Long-Life Spinel-Oxide Cathode Materials for Magnesium Rechargeable Batteries",
Advanced Materials
DOI: 10.1002/adma.202007539
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.202007539